ご紹介ブログ

伊香具神社と楽器糸

神社境内の東に独鈷水と呼ばれる湧き水がある。弘法大師が独鈷で毒蛇を伏せ込めたという伝説のある場所から湧き出る賤ケ岳の伏流水を用いて繭を煮て糸を引かせたところ上質の糸ができ平安時代に伊香具神社の神官であった伊香厚行が都に持参して評判を呼び全国に広めたといわれている。さらにその9代あとの伊香安助は越前や若狭にも出かけて養蚕の指導にも当たったといわれている。

大音及び隣の西山地区においては昭和の30年代まではこの地域の7割近くの農家で糸取りが行われていたが産業構造の変化とともに糸をとる農家は徐々に減ってゆき平成3年には国の無形文化財に指定され技術保存されることで今では一軒だけが国の補助によって伝統産業を守っている。

独鈷水
独鈷水